Quiche Lorraine

 ・・・キッシュ・ローレン・・・

このあいだ久しぶりにソフィーに会いにフランスに行った。
ソフィーは、私がイギリスに住みはじめて一番はじめに出来た友達だ。新しい学校での初日の授業中、こちらを凝視してくる可愛いブルーネットの女の子。授業が終わると同時に駆け寄ってきて「わたしソフィー。ねぇ友達になろう」と言われ(たぶん、私のことがものめずらしかったんだと思う・笑)、それ以来15年間、ソフィーがフランスに戻ったあともずっと友達だ。
私はソフィーから、”素直であることはとてつもなく愛らしい” ということを学んだ。子供のように屈託がなく真っ直ぐによく笑うソフィーと一緒にいると、そこらへんに転がっているたわいもないことでとてもハッピーな気分になれたし、そこらへんに転がっている嫉妬心や虚栄心なんかに気を取られるようなこともなくなった。

そんなソフィーが一番はじめに作ってくれた料理が、このキッシュ・ローレン。「料理はシンプルに限る」が信条のソフィーのキッシュは、彼女の性格のように素直で、とても美味しかった。
その後、色々なお店で様々なキッシュを食べてみたが、このベーシックでシンプルなキッシュがやっぱり一番だと私は思う。

出会ってから15年経ってすっかり大人になった今でも、ソフィーは相変わらず真っ直ぐなままで、シンプルで素直な美味しいご飯をたくさん作ってくれた。あっという間の楽しい3日間、ありがとう。
そんでもって、フランスで大好物のチーズ大量購入してきたもんね。嬉しいけど、家ん中クサッ。

Quiche-Lorraine-2————————————

— キッシュ・ローレン(直径23cmタルト型1個分)—

エシャロット 2個

ベーコン(厚めのもの)150g

バター 大さじ2

卵 3個

生クリーム 300ml

ナツメグ 小さじ1/3

チーズ(できればグリュイエールチーズ)80g

塩こしょう 少々

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– パイ生地の材料 –

バター 110g

小麦粉 200g

塩 ひとつまみ

冷水 大さじ2

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バターは約1cm角に切り冷やしておく。ボールに小麦粉と塩、バターを入れる。指先でこすり合わせるようにして小麦粉とバターを混ぜ合わせ、パン粉のような状態にする。

冷水を加え、ナイフなどで切るように混ぜてひとまとめにする。

ラップにくるんで冷蔵庫で1時間以上寝かせる。

オーブンを200度に熱しておく。

小麦粉を薄くひいたまな板の上でパイ生地をのばし、指で軽く押しながらタルト型にぴったりと敷き、オーブンに入れて約10分、軽く焼く。

エシャロットはみじん切りにし、ベーコンは細かい角切りにする。

フライパンでバターを熱し、エシャロットを加えて、しんなりするまで弱火でゆっくりと炒める。炒めあがったらお皿に取り出しておく。

エシャロットを炒めた後のフライパンにベーコンを加え、中火で炒める。固くならないうちに取り出してキッチンペーパーの上で余分な油を切り、エシャロットのお皿に入れておく。

チーズはすりおろすか、細かく刻んでおく。

ボールに卵を割り入れて良く溶きほぐす。生クリームとナツメグ、3/4の量のチーズを加えて混ぜ合わせ、塩こしょうで味を調える(チーズやベーコンの塩分があるので、塩はあまり加えないほうが良いです)。

炒めておいたベーコンとシャロットをパイ生地の中に入れてならし、卵と生クリームの液を上から注ぐ。残りのチーズを上から散らす。

オーブンで約30分、表面がキツネ色になるまで焼き上げて出来上がり(パイの中身はふわっとするよう、あまり焼き過ぎないで下さい)。

 

6 Replies to “Quiche Lorraine”

  1. ひゃああ。旨いもんと女の友情。成立するもんだ。
    その焼き目やばしです。
    王道のキッシュ。かっこいいねー
    こういうのをまっすぐ作れる人間になりたい(話がでかくなる)

    日本じゃ玉葱だけど、エシャロット、一気にお洒落度アップ。
    パイ生地から作るの、憧れやす。

    フランスもイギリスも憧れてるのに
    まだ一度も行ったことないんですう。いいなあ。外国。

    1. 旨いもんと女の友情って密接ですよね。
      というよりも、ごはん=愛(話がもっとでかくなる)
      Mogさんとこもいつも友情と愛にあふれているもんね。

      そうそう、なんだかんだいってアイラブ王道です。王道になるにはやはり理由があるものね。

      いやぁ、年末年始のこの時期になると蕎麦とか雑煮とかおせちとかが猛烈に恋しくて。いいなあ日本。サンタさん飛行機代くれ。

  2. うーん。物珍しいアジアン魔女に「友達になろう」って、すごく真っ直ぐでまぶしいねぇ。
    思い出すなぁ。青春、青春。私にもそうやって築いてきた友情がいくつかあった。そして、それを取り巻く旨いもの。
    子供を産む前にアメリカに帰った時も、友達に会いに行ったはずなのに、あそこの店行きたい!あそこのビールと大騒ぎをしていた私。何をしに来たんやっと思われていただろうなぁ。
    旧友と会える年末。寒いけど、いいですね。

    1. ほんと、「友達になろう」って純粋ですよねー。しかも見た目のみで・笑。

      あ、わかるー。私も、思い出の大部分が食べ物で占めてます。あの店この店あそこのラーメンそこの焼き鳥。
      今回も、チーズやらパンやらお菓子やらを狂喜乱舞して購入しまくり、いったいソフィーに会いにいったのか買い付けにいったのか微妙な感じに . . . 。

      うんうん、年末って休みが多くて楽しいことが多いので寒いけど大好き。
      メリークリスマスぅ kao-chan、子供達といっぱい楽しい時間を過ごしてね。

  3. ひゃあああああああああ
    なんて美味しそうな。なんて美しい。
    素材そのものの美味しさを、大切に引き出したキッシュですね。
    バターの香りが漂ってきそう♪
    このキュッシュが食べられるなら、部屋の中いくらでもチーズ臭漂わせますよー!(笑)
    玉子もほわ~んと。ナツメグの引き締めも素敵ですね。

    丁寧に、日々毎日を大切に愛しむ、素直で真っ直ぐなソフィー。
    その隣で、日々により多くの輝きを見出すmisaさん。素敵だわっ。

    ……まで書いておいて、まだ投稿してなかった……(笑)

    気を取り直して。

    そんな素敵さをぎゅっと包み込んだ王道キッシュ。
    きゅー憧れますー。

    1. ほんとほんと、バターと卵がたっぷりの王道キッシュはカロリーも王道♡

      日本に帰省でヒグマ化したあとのフランス滞在で、ソフィーのあの真っ直ぐな瞳で「チョコクロワッサン食べる?チーズ食べる?ケーキ食べる?」って言われるとどうしても断れずにすべてモリモリ食べてきました。純粋な瞳って時に罪ですね。

      きゅースカートのウエストがきゅーきゅー。

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