Fettuccine with Beetroot Sauce

・・・ ビーツソースの赤い冷製パスタ・・・

突然ですが、みなさんは部屋の壁が赤い色の家に住んだことはありますか?
うちのリビングの壁は最近まで狂気の赤でした。なぜなら私は未だにしっかりとパンクGジャンの呪いにかかっているからです。
*呪いについての経緯は長くなるので、興味のある方はこちらをご参照ください → パンクGジャンの呪い

はじめて彼の家を訪れたとき、リビングのその赤い壁の色を見て「天安門広場かよ… 」と思ったのを覚えています。ですがしかし、人の家のことですし自分の家の壁の色が白けりゃそれでいいし私がとやかく言う筋合いもないので、毛沢東の肖像画を思わず飾りたくなる衝動を抑えながら、その赤い壁の家に度々訪れておりました。
ちなみにその家には黒の壁の部屋というのもありました。風水的に絶対NGなやつです。
なぜ彼がそんな不吉な配色の家に住んでいたのか。それは彼がゴリゴリのパンクスだからです。

以前の記事にも書きましたが、10代の頃から意図せずパンクGジャンの呪いにかかっている私は、それはそれは気をつけて毎日を過ごしておりました。
ドクロ、鋲、安全ピンとの3密を避け、”目指せ北欧系お洒落ライフ!” をモットーに頑張ってきたつもりです。
ですがある日、友達と一緒にちょっと立ち寄ったパブで、今の彼と遭遇。友達の友達だった彼とそこではじめて10分ぐらい会話をしたのですが、なぜかその日から毎日連絡がくるようになりました。
”バンドやってるんだー”と言っていたのはうっすらと覚えていたものの、おそらくお遊び程度だろうと高をくくりよく調べもしなかったのですが、付き合った後に、彼がUKパンク界の重鎮的な、ゴリゴリにご活動されているパンクバンドの人だと知りました。ですが、時すでに遅し。ガッデム。

”なぜ見た目で気づかない?すぐわかるだろう” というご指摘もあるかもしれませんが、私のように長期に渡り呪われているとビジュアルに対する”普通”の感覚が麻痺し、ムルシ族が唇にお皿を入れている仲間を部族間でなんとも思わないように、モヒカン、ドレッド、ビアス、タトゥーなどの判別アイテムにはもう効力はないのです。

パンクGジャンの呪い。世にも恐ろしいその呪いは、一度かかってしまうとどう足掻いてもアナーキーの波から逃れられません。

ということで、しばらくはお互いの家を行ったり来たりしていたものの、面倒くさいので彼の家に引っ越すことにしました。
そこで勃発する壁の色問題。いくら自分の趣味に合わないからと言って、いきなり全取っ替えするのは流石に気が引けます。ですが、毎日赤と黒の部屋で過ごしていくというのは到底無理な話。つーか、赤と黒って、、ナチスですか?ドロンジョ様 (by ヤッターマン)ですか?
色というのは思ったよりも精神に影響力があるようで、この壁の色のせいで私の性格もどんどんどう猛になっていき、このままではヤバイと判断した私は、不吉な色の壁を根本から撲滅すべく毎日密かにYouTubeで ”漆喰の塗り方” の動画を見てその技術を習得しました。いつかあの赤い壁を塗りつぶす日を夢見て、夜な夜なエアー漆喰塗りを繰り返しイメージトレーニングに励みました。
そして「このままでは、あなたの彼女はどう猛で極悪なリアルドロンジョ様になってしまいますが、それでもいいんですか?」と彼を説得し、習得した漆喰塗りの技術を駆使して、赤と黒の壁はめでたくブルーグレーと白に大変身。やっと落ち着いた気分で過ごせる日々を獲得しました。

さて、精神状態も穏やかになったところで、ビーツの冷製パスタ。
茹でたフィットチーネにビーツのソースを絡めた鮮やかな赤のパスタ。壁じゃなければ、この色大好きなんですけどね。
”ああ、こんな赤の時代もあったね” と、パスタを食べながら赤い壁に思いを馳せる午後でした。

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— ビーツの赤い冷製パスタ(2人分

パスタ(フィットチーネ) 200g

フェタチーズ 80g

レモン汁 大さじ1

オリーブオイル 小さじ1

くるみ(粗く刻んだもの)適量

ディル(刻んだもの)適量

粗挽き黒こしょう 少々

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- ビーツソースの材料 -

ビーツ(水煮缶)300g

にんにく 2片

赤唐辛子(小)1本(お好みで調整してください)

オリーブオイル 50ml

塩 小さじ1/2

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ビーツソースの作り方:小さめにカットしたビーツと、みじん切りのにんにく、赤唐辛子、オリーブオイル50ml、塩をフードプロセッサーに入れてピューレ状にする。

たっぷりのお湯に塩を少々加えてパスタを茹で、水気を切って冷ます。

砕いたフェタチーズとレモン汁、オリーブオイル小さじ1をボールに入れてあえる。

冷ましたパスタにソースを絡め、フェタチーズを加えてさっくり混ぜ合わせる。

お皿に盛り付け、刻んだくるみとディル、粗びき黒こしょうをふりかけて出来上がり。

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