・・・ チリホットドッグ・・・
先日、ウェス・アンダーソン監督の新作『 Isle of Dogs (邦題:犬ヶ島) 』の試写会に行ってきたのですが、この映画すごくよかったです。
監督の独特の色彩感覚や世界観、シュールなユーモアが散りばめられたプロットは、もちろん安定の素晴らしさなのですが、今回はなんといっても全編ストップモーションアニメーションで作られたそのビジュアルのすごさに頭がクラクラしました。
細部にまでこだわりにこだわり抜いて作られた美術セットとパペットで、1秒間に24コマという気の遠くなるような制作作業を経て完成したストップモーションアニメーションの世界。その制作工程の大変さとウルトラ面倒くささは想像を絶します。職業柄どうしても制作側の立場で考えてしまうからかもしれませんが、大勢の制作スタッフがこんなに大変で細かい作業を2年間毎日毎日繰り返し1つの作品を完成させたその努力と情熱を思うと、別に泣ける映画でもなんでもないのになんだか感動して涙が出てきて、近くの席の観客たちに「ナニこの情緒不安定な日本人。キモチワルッ!」という目でみられました。。
この映画、近未来の日本が舞台のストーリーになっているので登場人物が日本語を話すシーンが多々あるのですが、英訳・字幕無しの部分が多くて斬新です。日本語がわからないこちらの人たちはどういった感覚で観ているのかなーと思い、日本語をただの音として捉えてみようと試みましたが、どうしたって脳が理解しちゃうんですよねビバ母国語。
イギリスでは明後日から公開で、レビューもかなり好評なのですが、たまに欧米の変な批評家が謎のポリティカル・コレクトネスを持ち出してきて ”日本文化の盗用だ” とか(つーか、”文化の盗用”ってそもそもなんなんすか?そして日本人はおそらく誰もそんなこと思わないと思いますが?). . . ”日本が舞台なのに犬は英語を話している。差別だ” とか(イヌ語で話してたら誰も理解できませんけど). . . ”日本に対して悪意がある” とか(← もはや最強のクレーマー). . . 、えええ???みたいなことを言うので、最近流行りのこういった行き過ぎたポリコレ棒の振り回しは世の中がつまらなくなるから本当にやめてほしいです。もっと自由に楽しく生きようぜベイベ。
ということで、前回のブログ記事で ”次回はパン” と書いたのと、このたび感動させてもらった犬ヶ島の犬たちへのリスペクトを合わせてまとめて、本日のランチはホットドッグ。ソーセージの上にひき肉のチリソースをたっぷりかけた、肉&肉のコラボレーション。摂取カロリーを気にしない勇者だけが食せるファストフードです。