・・・ かぼちゃとじゃがいものミルフィーユグラタン・・・
11月に入った途端、街の様相は一気にハロウィンからクリスマスへ。かぼちゃからジジイへ。
その変わり身の早さに幾ばくかの寂しさは感じますが、もう近所の子供たちにお菓子のカツアゲをされる心配がなくなったのでホッとしています。
しばらくの間、街はかぼちゃに牛耳られていました。最近は日本でもハロウィンが盛大に行われていると聞きますが、本場のここイギリスも、かぼちゃには余念がありません。スーパーに行けば店頭に山盛りのかぼちゃ。パブに行けばかぼちゃのディスプレイ。道を歩けばかぼちゃのジャック・オー・ランタン。いたるところにかぼちゃかぼちゃ。
これだけそこかしこにかぼちゃが溢れていると、知らず知らずのうちにマインドコントロールされてしまい、自分でも気がつかないうちにかぼちゃを買っていたりします。今年もまた、ふと我に返るとわけのわからない謎のかぼちゃがが大量に自宅のキッチンに置いてあり、その恐るべきかぼちゃの洗脳技術に震えが止まりませんでした。これがジャック・オー・ランタンの持つ本当の闇の力なのかもしれません。
毎年ジャック・オー・ランタンを見るたび、そのキャラのゆるさに(本来、悪霊を怖がらせる役割のもののはずなのにキャラがゆるすぎて怖さ皆無。日本にいたらフナッシーと同列の、野菜くだもの系ゆるキャラ枠になっているゆるさです。)忌々しさを感じていたのですが、もしかしたらあのゆるさは、自分の持つ凄まじい闇のパワーをカモフラージュするための仮面なのかもしれません。ゆるふわ系天然女子を超計算の上で演じているパターンと同じなのかもしれません。だとすると、一般人には到底太刀打ちできない戦闘力の高さです。
ということで、かぼちゃに洗脳されかぼちゃの下僕と成り下がった私は、うっかり購入してしまった大量のかぼちゃを消費するため、ここのところ毎日かぼちゃを食べています。必要以上のカロチン摂取で肌が若干黄色くなるぐらい食べています。
今日のごはんは、かぼちゃとじゃがいものグラタン。寒い季節にぴったりのクリーミーでホクホクのこのグラタン、いつもなら嬉々としていただくのですが、明日も明後日もかぼちゃかと思うと、そしてこれ以上皮膚が黄色くなるのかと思うと、複雑な気持ちにならざるを得ないです。
これから人肌恋しい季節となりますが、みなさんも、かぼちゃとゆるふわ天然計算女子にはくれぐれもお気をつけください。
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— かぼちゃとじゃがいものミルフィーユグラタン(2人分)—
かぼちゃ 1/4個(300g)
じゃがいも 3個(300g)
玉ねぎ 1/4個
にんにく 1片
バター 大さじ1
生クリーム 200ml
塩 小さじ1弱
黒こしょう 少々
タイム 5~6本(オプション)
ピザ用チーズ 80g
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かぼちゃとじゃがいもは皮を剥いて、薄くスライスする。玉ねぎとにんにくはみじん切りにする。
フライパンにバターを熱し、玉ねぎとにんにくを炒める。生クリームを加えて沸騰したら弱火にし、塩と黒こしょうを加えて味を調える。タイムの葉を枝からこそげ取って加える。
かぼちゃとジャガイモをフライパンに加えて約3分ほど加熱する。耐熱皿に移し、上にチーズを散らす。
180度に熱したオーブンで約20~30分、表面にこんがりと焼き色がつくように焼き上げて出来上がり。