・・・アップル・シュトゥルーデル・・・
林檎を包んで焼いた、オーストリアだかハンガリーだかが発祥のお菓子、アップル・シュトゥルーデル。”アップル・シュトゥルーデル” って ”東京特許許可局” ぐらい言いづらいですね 。
本来はわりと厚めのパイ生地を使用して作るお菓子なんですが、中身の林檎をモリモリ食べたい私にとってはパイ生地でお腹がいっぱいになるのは不本意なので、極薄でサクサク食感の ”フィロペストリー” という生地で作りました。入手しにくければ春巻きの皮でも大丈夫です。
なんだかふと気がつくともう6月なんですね。
先月は自分史上最高にデカダンな月でした。”デカダン” とか、ちょっと格好良さげに表現して誤摩化そうとしていますが、要するにダラダラとくだらないことばかりを考えて過ごす腐りきった毎日でした。デカダンな生活は、若い時分にやるとお洒落感が漂っちゃったりするケースもありますが、歳をとってからだと単なるホラーとなります。ただでさえ退廃していってるというのに、それに上乗せしての退廃感。気持ち悪いですね。
もともと私には ”可哀想なシチューエーションに酔いたい” という趣向があり、たとえばちょっと体の具合が悪くなると歩けないふりをして匍匐前進でリビングまで這っていったり(匍匐前進のほうが相当体力を使うということは百も承知です)、失恋するとわざと悲しい音楽を聞きまくって号泣したり(泣くための曲のセットアップはカリスマDJ並みにテキパキとこなします)、子供の頃からヤクルトを飲む際にはアルミの蓋に爪楊枝で穴を開けて高い位置から液体を一滴ずつ落とし、”点滴” を妄想しながら飲むのを常としたりしています(この点滴が脳に効くといいですね)。
なので、先月のデカダン月間中に感じている虚無感を活用し、踏みつけられた道端の花を見て人生の儚さを感じ胸を痛めたり、透明な風に吹かれて一筋の涙を流したりしようと試みてみたんですが、まだまだ感受性が足りないようで無理でした。
ということで、そんなことにも飽きてきたので今月からは普通の生活に戻すことにします。
アップル・シュトゥルーデル。名前は難しいですが、作り方は簡単で手軽に出来るのでお気に入りのデザートです。
今後はもう少し修行を重ね、焼きたてのアップル・シュトゥルーデルの上でゆっくりと溶けて崩れていくアイスクリームを見ながら、この世界の無常を感じられるような感受性を育んでいきたいと思います。
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— アップル・シュトゥルーデル(4人分ぐらい)—
りんご(紅玉)2個
レモン汁 大さじ1
ブラウンシュガー 50g
シナモンパウダー 小さじ1/2
胡桃 40g
レーズン 40g
フィロペストリー(20 x 30cm)6枚 *もしくは春巻きの皮
バター(溶かしたもの)100g
バニラアイスクリーム 適量
粉砂糖(オプション)適量
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りんごは皮をむいて一口大のいちょう切りにし、ボールに入れてレモン汁と混ぜ合わせる。
ブラウンシュガーとシナモンパウダーを混ぜ合わせ、ボールに加えてりんごと和える。胡桃は大きめに刻み、レーズンと一緒にボールに加えて混ぜ合わせる。
フィロペストリーをまな板の上に広げ、上面の表面に溶かしバターを刷毛で塗る。上にもう一枚ペストリーを重ね、溶かしバターを表面に刷毛で塗る。その上にまたペストリーを一枚重ね、りんごの具をのせて、巻き寿司を作る容量でクルクルと巻いていく。具がはみ出さないように両端は折ってとじる。これを2個作る。(春巻きの皮で作る場合は、皮のサイズがフィロペストリーよりも小さいので3~4個作って下さい。* フィロペストリーの場合は3枚重ねるのですが、春巻きの皮なら2枚重ねだけでも良いかもです。この辺はお好みで)。
クッキングシートを敷いたトレイの上に置き、表面に溶かしバターを塗って、200度に熱したオーブンで約30分ほど焼く。
焼き上がったシュトゥルーデル半分にカットして、バニラアイスクリームをのせ、粉砂糖をふりかけて出来上がり。
きゃー ミサ隊長率いる チームデカダンに 入隊したーい!
だらんだらーんして 悲しい音楽聴きながら 飲みましょー 哀歌だって鼻で歌いましょー
雪崩溶け行くアイスを見ながら 泣きましょー 大丈夫。マツキヨでテシッシュワンケース買ってくからあー
フィロペストリーってうすいうすーい皮が入手困難者は 春巻きの皮でって
なんて敷居の低い嬉しいお言葉。 おがんじゃうー。 ありがたーい♪
って! えーーーーっ 今日は アップル・シュトゥルーデルって10回言わないと
ありつけないんですか女王様ーっ って 思わず 黒いブーツに鞭を持ち赤いルージュの
ミサさまを連想しちゃったぢゃないのさーっ らぶ♪
あたたかいスゥイーツに アイスがのってて 溶けゆく感を食べるの大好きです
ぱりっぱりのはかないフィロペストリーにつつまれた しっとり林檎とともに
あ~~~たべたひ。
なんだか お料理まで 色っぽく横たわる貴婦人に見えてきちゃったー。 デカダン♪
こちらこそ、金魚特攻隊長の隊に入隊させて頂きたいです。。。
悲しい音楽聞きながら泣く金魚さんがどうしても想像できない件・笑。
あったかいスイーツにアイスって美味しいですよねー。人間もデザートもギャップって大切なのね、って思います。
てゆーか、金魚さんの中で、私のキャラがどんどんサディスティックに . . . 。せっかくキャラ替えしようとはじめたお料理ブログなのに、なんてこった。デカダン♪
はぁ~いいですね、デカダンな生活。ってデカダンって何だって辞書引いてしまいましたよ。さすがmisaさんは芸術家。私、ライターのくせにボキャブラリーないですね。。。
そうそう。私も子供が学校に行った後にダラダラとコーヒーを飲みながら外を眺め、飛んで行くたんぽぽの綿毛に我が人生をなぞらえる的な(?なんのこっちゃい!)ことをやってみたかったんですが、そういう暇な時ができた! 今だ! と思ったら子供が吐き下しの風邪で……。そんなわけで看病中です。
もうね、本当に年を取るとますます貧乏暇なしに拍車がかかっているかわいそうな私。misaさんのホラーな生活と半分こしたい(迷惑ですか? そうですよね~!!!!)。
あわれんでアップルシュトゥーデルください! あ、これって打ち込むのも結構大変。変換がうまく行きませんよ。アップルシュトゥーデル。暇はないくせに自分のことを憐れんだり、可哀想がったりしている私には、ヴァニラアイスがのっかったスイーツがぴったりですね。リンゴがあるので作ってみよっと!
いやいや、デカダンな生活最悪でしたー。人間ヒマだとロクなこと考えませんね . . . 。先月の私は腐りきってました。
嗚呼、私も誰かのために忙しくなりたい(←本気のつぶやき)。現在のところ自分以外のためにやらなきゃいけないことといったら猫の餌やりとハーブの水やりのみ。動物&植物 . . . 涙。
kao-chanの生活と、半分といわずほぼ全部取り替えて下さい。
などなど家族のぬくもりを考えながらぼーっと外を見て飛んで行くたんぽぽの綿毛に人生をなぞらえたいです(←パクリなうえになんのこっちゃ)。
お久しぶりです!
私も5月病まがいのデカダンな生活から復活しましたが、現在はテニス観戦に追われる日々です(笑)
アップル・シュトルーデル、オーストリアの影響をモロに受けているクロアチアでも定番のデザートでしたが、クロアチアではフィロ生地で作るのが正統派のシュトルーデルです。
『The Sound of Music』の中で歌われている、『My favorite things』にシュニッツェルと共に登場するので、子供の頃から憧れのお菓子だったんですが、実物を見てその地味さにちょっとがっかりした記憶がありますが、美味しいですよね。
クロアチアでは林檎の代わりにアルコール漬けサワーチェリーが入ったシュトルーデルもあって、それも美味しかったです。
>失恋するとわざと悲しい音楽を聞きまくって号泣したり
全く同じ性格かも(笑)
感性のかの字もなくなってしまった現在は、退屈になると暇つぶしに悲しい歌を聞いて泣いてます。
私の悲しい歌コレクションは結構幅広いのだけど、一番泣けるのはギリシャの歌。
そんな自殺したくなるぐらい悲しい歌が好きってことは、根っから明るいってことだよねって友人に言われて、凄くショックを受けたのだけど、結局彼女が言ってることは当たってると思う。
きっとミサさんもネアカなのね!
タヌ子さーん、お久しぶりですー!
おお、クロアチアではフィロ生地が正当派なんですね。フィロ生地のほうが断然美味しいですよねー。アルコール漬けサワーチェリーのシュトルーデル食べたすぎる。
タヌ子さんの失恋ソングってギリシャの歌なんですか?マニアック・笑。
でも、たしかにギリシャ音楽って哀愁が漂っていていい感じに泣けそう。
うんうん、根っから暗い人って悲しい歌を聞く必要ないですもんね。。お友だちの言っていることは当たっていると思います。てゆーか、悲しみのどん底にいるはずなのに、泣く気満々で若干ウキウキしながら曲の準備をしているあたり自分でも引きます . . . 。