Bread Pudding

・・・ おばあちゃんのパンプディング・・・

寒い。寒いです。家の中がとても。
なぜならうちのフラットの壁にメインの暖房器具としてもともと備え付けられている温風式暖房機の能力が、ほぼヘアドライヤーだからです。

ここに入居して、一番最初にこの器具のスイッチを入れた時は衝撃でした。フォゥ~. . . . . という、ため息にも似た音とともに送り出される生暖かい風。
北海道育ちの私にとって、冬の暖房器具の能力の低さは死を意味します。イギリスは北海道ほど寒くはありませんが、それなりに北半球の上の方です。絶望感に襲われながらふと器具の表面を見ると、なんとそのガラスの向こう側に、暖かそうな暖炉の炎がゆらゆらと揺れている様子が見えます。. . . なんだこれ??
どうやらLEDで偽りの炎を映し出しているようなのですが、そんな余計なことをする力があるのなら、お願いだから温風のパフォーマンス向上の方に回してほしいです。てゆーか、そもそもこの偽りの炎は一体何のために映し出されているのでしょうか?『妄想で暖かくなれ』ということなのでしょうか?マッチ売りの少女方式ということでしょうか?ちなみに、マッチ売りの少女はマッチをともしながら妄想で暖炉の炎を見た後に凍死していますが?

ということで、寒さの厳しい本日は温かいパンプディングをおやつに。
余ったパンで簡単に作れるこのお菓子、ふわふわ系やもっちり系など色々な種類があるのですが、今日のパンプディングは昔ながらのもっちり系。”Grandma’s Bread Pudding(おばあちゃんのパンプディング)” という名前のレシピを参考に作りました。”おばあちゃんの” とついているだけで途端に説得力が増し、おいしさが2割り増しになるからかもしれませんが、私はこちらの昔ながらの素朴なもっちり系パンプディングが一番好きです。
プディングに添えてあるウイスキークリームは私が勝手に追加したので、ばーちゃん的には心外かもしれません。オプションとしてどうぞ。

偽りの暖炉の炎を眺めながら、ほかほかのパンプディングと温かいお茶。
妄想もそんなに悪くないかも、とうっかり思ってしまった土曜日の午後でした。


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— パンプディング(10切分)—

食パン(耳をおとしたもの)400g

レーズン 250g

オレンジピール(小さく切ったもの)50g *なければレーズンだけでもOKです。

シナモン 小さじ1

ナツメグ ひとつまみ

牛乳 450ml

卵 2個

砂糖 100g

バター 100g

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– ウイスキークリームの材料 –

生クリーム 300ml

ウイスキー 大さじ1

砂糖 大さじ1

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適当に裂いたパンとレーズン、オレンジピール、シナモン、ナツメグをボールに入れる。

牛乳をボールに注ぎ、手でよく混ぜ合わせる。

溶いた卵と砂糖を加えて混ぜ合わせ、そのまま20分ほど置いておく。

オーブンを180度に熱する。使用する耐熱容器(もしくはケーキ型)の内側に薄くバターを塗っておく(分量外)。

バター100gを小鍋で溶かし、パンブレッド生地のボールに入れて混ぜ合わせる。

生地を耐熱容器に入れてオーブンで約1時間30分焼き、温かいうちに切り分け、ウイスキークリームを添えて出来上がり。

ウイスキークリームの作り方:

生クリームを7分立てにし、ウイスキーと砂糖を入れて混ぜたら出来上がり。